ピーター・ジャクソン版「ゲット・バック」を観て。やっぱり解散の要因の一つはヨーコだろう。

今から53年前、1969年の1月にビートルズが行った「ゲット・バック・セッション」。

トゥイッケナムスタジオとサヴィル・ロウのApple Corp.のスタジオでリハーサルが繰り返され、ルーフトップ・コンサートと終わる一連のセッション。

今まではマイケル・リンゼー=ホッグによる映画「レット・イット・ビー」で知られていたが、このたびピーター・ジャクソンが監督して「ザ・ビートルズ : Get Back」という決定的なドキュメンタリーに生まれ変わった。

残されていた60時間以上の映像、150時間以上のオーディオを21世紀のテクノロジーでレストアし、映像は細部までくっきり、オーディオからは今まで聞き取れていなかった会話部分まで抽出している。

もともと2時間の映画として2020年9月に全米公開される予定だったのがパンデミックのため公開を2021年に延期。

その延びた間にポスプロやら編集を進めたらどんどん尺が増え、結果的に6時間を超え7時間に迫る超大作になってしまった。

結果的に劇場上映は諦め1話約2時間の計3話としてまずはディズニー・プラスで配信することになり、2021年11月末から配信が始まっている。

ということで、月額990円を支払ってディズニー・プラスに加入である。



ヨーコはビートルズ解散の要因なのか?

下世話ではあるが、特に欧米で言われる「ヨーコがビートルズを解散させた」という話題。

僕はずっと否定的に考えていたのだけど、この「ゲット・バック」を観て考えが変わった。申し訳ないけど、開いた傷口を無自覚に悪化させ致命的な傷にしてしまったのはやっぱりヨーコだ。

ヨーコのこの空気を読まない、読めない感は一体なぜだろうかと考えてしまう。監督のマイケル・リンゼー=ホッグも似たような人だが彼は頭が悪いからで説明がつく。

でもニューヨークでフルクサスの一員として活動してきたヨーコにしてみれば、むしろ頑張って空気読まない強がりをしているのだろうか。

それにしても目の前でビートルズの4人がどうアレンジしようか熱くセッションしているのに、編み物したり新聞を読んだり雑誌を広げているというのはちょっと尋常じゃない。

ジョン以外の3人にしたって、熱く真剣に音楽を作っている眼の前でそんな態度を取られて何も感じないわけがない。

彼氏のバンドのリハにくっついてくる女もいるけど、これは天下のビートルズだぜ?

また、ジョージが脱退した週末、ジョン、ポール、リンゴ、リンダとヨーコがジョージの家を訪問してミーティングをしたのだけど、それについて翌月曜日にポール、リンダ、リンゴとスタッフが車座会議をしている場面が「ゲット・バック」に出てくる。

そこではリンダがこう発言している

リンダ
‘Cause I have a feeling that half the stuff Yoko said yesterday isn’t (truth).
She was talking for John. I don’t think he really believed any of that, you know?

「喋らないジョンの代わりにヨーコが喋っていたけど、その半分はウソを言っているように感じたし、たぶんジョンもそれは分かっているわよ」((truth)はこう言っているだろうという僕の推測)

こんな感じで、同性であるリンダ・イーストマンにこう見透かされていたのがたぶん真実なんだろうな。いつもの調子で喋り倒して、呆れたジョージが出ていってしまったのだろう。
(ちなみにリンダとヨーコはニューヨークの「サラ・ローレンス大学」の同窓生である)

なんか世界的にはゲット・バックを観ればビートルズの解散とヨーコは無関係みたいなパブ記事が溢れているけど、それはむしろ逆でゲット・バックを観ればああやっぱりとなる人が多いのではないか。

実際この映画からはヨーコの音声はかなりオミットされているようにみえる。たぶんもっとサウンド作りに声をはさみ、人の神経を逆なでする発言を繰り返していたんじゃないだろうか。なにせビートルズの4人は英国人なのでそれに対してあからさまには反論したりしないから。



さっきのリンダの発言の少し後にポールが

It’s difficult starting tight from scratch with Yoko there.

「ヨーコがいるとゼロから何かを作るのは難しいんだ」

という発言をしているから、やはりヨーコがジョンとべったりなのは気になるみたいだし。さらにポールは続けて

But it’s gonna be such an incredible sort of comical thing, like in 50 years’ time.
“They broke up ‘cause Yoko sat on an amp.”
Just something like that.

“What?”

「50年後に、解散した理由はヨーコがアンプに座ってたからだってさ! はぁっ? みたいな間抜けな話が語られるぜ。」

って、もう解散したらその理由はヨーコだって言っているんですけど。

さらにこの後も会話が続き、マイケル・リンゼー=ホグスやグリン・ジョンズそれとリンダの会話をポールがこう遮って止める。

Come On, you stay out of this, Yoko.

「もう口を挟むな、ヨーコ」

もちろんこの発言の相手はリンダである。でもその場にいる全員が思っている本音がここに滲み出ているではないか。

ちなみに、「口を挟むなヨーコ」というのは2022年1月22日に視聴した時の字幕である。

その10日ほど前に視聴した時は「だまれヨーコ」だった(自分の記憶違いではない。複数人で確認してある)。

”だまれヨーコ” はさすがに誤訳だし、言い方もきついので修正が入ったのだと思う。

そしてラストのルーフトップ・コンサート。

観ている僕らは最後のライブと知っているし、演奏している方もこれが最後かもという予感の中でのライブ。

演奏が終わると、筋金入りのビートルマニアだったモーリーン(リンゴの奥さん)は最後のライブだと分かって拍手をするんだけど、ヨーコの方はやれやれ、やっと終わった早く暖かいところに戻りたいわという素っ気ない感じだし。

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