ロニー・スペクター(ヴェロニカ・ベネット)を偲んで、ロネッツ以外の彼女の歌声をまとめてみた

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2022年1月12日に78歳で亡くなった元ロネッツ(The Ronettes)でフィル・スペクターの元夫人でもあったロニー・スペクター(Ronnie Spector)、本名ヴェロニカ・ベネット(Veronica Yvette Bennett)。

追悼記事が溢れているがほとんどはロネッツ時代のことが中心。リアルタイムで聴いてた人はもう少ないし、ロックを”お勉強”した知識としてのロネッツだからそれしか書けないのだろう。

僕もロネッツはリアルタイムではないが、それ以降のロック界のアイドルとしてあちこちで人気だったロニー・スペクターはとてもよく覚えている。

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そこで、ロネッツ以外で聴ける彼女の歌を特集してみたい。

まずはこれだろう「Try Some, Buy Some」。1971年にロニー・スペクターのソロとしてリリースしたシングル。

曲はジョージ・ハリソン。プロデュースはジョージとフィル・スペクター。
この曲は1973年のジョージの「リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド」でセルフ・カヴァーが聴ける。

また、このセッションで他に何曲かレコーディングしたらしいのだが、それらは今なお未リリース。ロニー、ジョージ、フィルの当事者全員が亡くなったことで、今後どうなるか心配である。

そしてチーチ&チョンの「Basketball Jones」。(画はシンプソンズにしてみた)

ダーレン・ラブやママパパのミシェル・フィリップスなどと一緒にバックボーカルと参加している(が声はもうよく分からない)。

ギターがジョージ・ハリソン、ベースがクラウス・ヴゥアマン、あとジム・ケルトナー、キャロル・キング、ニッキー・ホプキンス、、ビリー・プレストンなども参加という無駄に豪華な面子である。

これは1977年にビリー・ジョエルの「さよならハリウッド (Say Goodbye to Hollywood)」をThe ‘E’ Street Bandをバックにカバーした時のもの。

御大スプリングスティーンとデュエットしたライブバージョンで。彼女がソロでTV番組で歌うバージョンもあるので探して欲しい。

ロネッツまんまな舌っ足らずな歌い方でスプリングスティーンと一緒にビリー・ジョエルのこの曲を歌うというのは、スプリングスティーンにとっても聴いている方にとってもロックンロールの至福の時間である。

Eストリートバンドとの前年1976年のサウスサイド・ジョニー&アズベリー・ジュークスのデビューアルバム「I Don’t Want to Go Home」ではラストの「You Mean So Much to Me」をサウスサイド・ジョニーと一緒に力強くデュエット。

この辺りはまだまだ現役感たっぷりな女性ロックンローラー。

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これは1978年のソロシングル「It’s A Heartache」。

ロニー・スコット作のボニー・タイラーのヒット曲だが、カバーというより実際は競作だったのではないだろうか。

1980年には初のソロ・アルバム「Siren」をリリース。当時の最新ロックな音もいいんだけど、ラストのこの曲はやっぱり涙モノである。

1986年のエディー・マネーの大ヒット曲「Take Me Home Tonight / Be My Baby」

まさかこんな80年代産業ロックのMVに登場するとは思わなかった。その後エディー・マネーとはクリスマス・ソングをデュエットしたりもしているので、単にお仕事としての出演ではなさそう。
スプリングスティーン、サウスサイド・ジョニー、エディー・マネーそしてジョーイ・ラモーンとニューヨークやその近隣のミュージシャンとのコラボが多いのはやっぱりNY出身だからか。

イントロを聴いただけでロネッツ? と間違える人続出のはず。Ramones 1987年の「Halfway to Sanity」収録の「Bye Bye Baby」という曲でジョーイ・ラモーンのオリジナル。

これをジョーイがプロデュースしたロニー・スペクターの「She Talks to Rainbows」でカバーしたもの。スプリングスティーンとロニー、ラモーンズとロニー。要するにロックンロールの中心にいたのがロニー・スペクターだった訳である。
ラモーンズをバカパンクだと思っている人が多くて閉口だが、アメリカのポップ音楽への憧憬と造詣も深く、知的だからこそああいう音なんだということがこれでよく分かるのではないだろうか。
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ロニー・スペクターは2005年に「The Last Of The Rock Stars」という素晴らしいソロ・アルバムも残しているので、ロネッツだけでないロックンロールのミューズとしてのロニー・スペクターをもっときちんと聴いてあげないといけない。

 

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