30年の歴史を閉じるカンパニー・ストア
AppleがクパチーノのInfinite Loop 1にある旧本社に併設されたストア、通称 ”カンパニー・ストア(Compamy Store)” の閉店をアナウンスしている。
▲今の正式名称は「Apple Infinite Loop」らしいが、昔からのAppleユーザーにとってはカンパニー・ストアと言われた方がしっくり来るだろう。
そのInfinite Loop店のURLにアクセスすると2024年1月20日午後18時で閉店の旨の通知が表示されている(記事執筆時点)。
Apple カンパニー・ストアとは?
カンパニー・ストアが開店したのは1993年。MacintoshのCPUはまだモトローラの68Kシリーズで、OSはSystem 7/漢字Talk 7。会社のCEOはジョン・スカリー。iPhoneの遠い祖先にあたるNewtonが出荷された頃だ。
当時のApple本社はクパティーノのInfinite Loop 1にあって、そこに併設されたカンパニーストアではApple製品やここでしか買えないアパレル製品やAppleロゴ入りグッズなどが販売されていた。
カンパニー・ストアとはいえ一般客も自由に出入りできる場所にあるので、仕事でApple社を訪問した人はもちろん、仕事や観光でシリコンバレーを訪問した際に利用した人も多いだろう。
ただAppleが数年前にApple Parkに本社を移転した頃から小売店からアウトレット店に業態を変えていたらしい(ここ10年ほど行ってないので詳細は不明)。
旧本社の受付やアトリウムがあったビルもリノベーション工事が行われているそうなので、Infinite Loopのキャンパス自体も大きく姿を変えるのかもしれない。
2024年1月20日にInfinite Loopのカンパニーストアが閉店した後は、Apple Parkの本社のよりモダンなVisitor Centerを利用して欲しいとのこと。
もう一度だけでもかつてのカンパニーストアの様子を見ておきたいという方は残り短い時間だがクパティーノを訪れてみても良いかもしれない。またせっかくカリフォルニアに行ったらApple本社で何かお土産をという人はApple Park Visitor Centerを訪問してみて欲しい。こんなものが! という掘り出し物があるかもしれない。
広告カンパニー・ストアの店舗
このカンパニー・ストアの場所は1 Infinite Loop, Cupertino, CA。
▲要するにAppleの旧本社のキャンパス内である。
サンフランシスコからハイウェイ101で1時間ちょっと。クルマが不安なら電車のCaltrainでSunnyvaleまで行ってタクシーで移動する方法もある。
▲今もこうした標識があるか分からないが、Apple好きならいろいろ興味を引くあれやこれやがある。
有名な身障者用パーキングロットも直ぐに見つかるはずである。
▲カンパニー・ストアも目立つ看板が立っている。
道路にミニバンが停まっているが、これはたぶん観光ツアーの一団。わざわざクパティーノまで観光でやって来る人たちも多いようだ。
▲今のカンパニー・ストアは昔と比べるとすっかり今風のアップルストアみたいなモダンな店舗になっているようだ。
▲昔の入り口はこんな感じだったのに。
▲今はどうなっているか分からないが、店内のトイレなどのサインにはこんな絵文字(Dingbats)が使われていた。
これは女性トイレのドア。スーザン・ケア(Susan Kare)がデザインしたCairoフォントである。日本の携帯電話で絵文字が使われるようになるよりずっと前の最初期のデジタル絵文字である。
女性用トイレには o が使われているし、男性用トイレには n が使われていた。
カンパニー・ストアの限定グッズ
今はアウトレット商品が置かれているようだが、カンパニー・ストアでしか買えない限定Appleグッズはまだ販売しているようである。
▲これは以前カンパニー・ストアで購入したTシャツ。
訪問するたびに品揃えが変わっていて、Tシャツの種類、書かれているメッセージが異なるなどその時点でのたぶんワンオフの商品が売られていた。次に行っても買えないので気になったら即決した方が良いだろう。
▲アパレルだけでなく、こうしたマグカップのようなグッズ類も販売されている。これもカンパニー・ストア限定なので良いお土産になるだろう。
1 Infinite Loopの旧本社はAppleの歴史そのものでもあるし、カンパニー・ストアは長年Appleファンのある種の聖地でもあった。そのカンパニー・ストアが閉店するということでAppleの歴史にもひと区切り付いたのかなぁという気もする。もちろんApple Parkには立派なストアがあるのでほとんどの人は困ることはないと思うが、Apple暗黒期から続くカンパニー・ストアが閉店することで感慨深い人も多いのではないだろうか。
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