アドセンス(AdSense)がCPC課金からCPM課金へ移行するにあたっての対応を考えてみた

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Googleがアドセンス(AdSense)の収益化の仕組みをこれまでのCPC課金型メインからCPM課金型移行すると発表している。

広告部門のVice President(副社長)によると移行は2024年からとされているが、筆者のところに届いたメールに収益配分の構造変更は来週初頭(2023年11月13日の週)から始まると書かれている。

かなり唐突なお知らせであるがこれからもAdSenseで収益を確保するためにどうすれば良いか、メモ代わりに書き記しておこう。

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CPC課金とCPM課金とは

まずCPC課金とCPM課金であるがもう一度どんなものか見ておこう。ググってもらえば様々な解説が溢れているはずなので詳細はそちらに譲るとして、簡単に言えばCPC単価は広告をクリックされていくら、CPM単価は1000回表示されていくらという広告である。

ブログなどに貼ったAdSenseのコードが読み込まれると、AdSenseのサーバーに広告をリクエストする。そのリクエストに対して広告を出したい世界中の広告主が入札してきて一番高い価格を提示した広告主が広告を表示する権利を得るという仕組みになっている。

よく ”AdSenseは広告がクリックされると収益になります” と簡単に説明されていることが多いが、実際にはクリックではなくてインプレッションで収益になるCPM広告も多かった。

それが今後はクリックではなくインプレッション(広告の表示)に対して収益が支払われることになる。

CPM課金型になれば収益はどうなるのか?

GoogleはCPC課金型からCPM課金型へ移行しても、パブリッシャー(ブログなどのサイト運営者)の収益にインパクトはないと言っている。

おそらくGoogleに言う通り、収益が大きく変動することはないと思う。少なくとも当面の間、米国では。

しかし日本国内でGoogle AdSenseを運用しているパブリッシャーの収益はネガティブ方向に大きな影響を受けるだろうと考えている。

なぜなら日本のCPMは米国と比べるとかなり低い。対米国だけでなく先進国の中でも低い方で、日本のCPMはざっと米国のCPMの40%くらいである。これは国としての生産性の問題とかマーケティングやそれに対するコストの考え方の違いなので、一朝一夕に向上するものではないだろう。

それでも比較的高いCTRを得られるCPC広告のおかげでトラフィックの少ない中小、零細サイトでもこれまではそこそこの収益を上げることができたが、今後はトラフィックにほぼ比例した収益にしかならない可能性が高い。

ちなみに日本でのAdSenseのインプレッション収益、つまり広告1000回表示した際の平均収益は約40円だそうだ。これはCPM型課金の広告と、CPC型課金の広告をCPM換算したもの(広告単価とクリック率から計算できる)を合わせたものだ。米国では100円前後だそうだ。

また日本のRPM(1000PVあたりの収益)は平均300円台。米国では1,000円以上だそうだ。

ひとまずこれをベンチマークとしてAdSenseがCPM型課金へ移行することにどう対応するか考えてみる。

なおインプレッション収益40円、RPMが300円台というのは運用を開始してから数年、トラフィックもデイリーで最低5,000PV程度あるサイトのもので、運用を開始して間もなかったりトラフィックが少なかったり(デイリーで1,000PV以下とか)だとさらに低いと思う。

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CPM課金型への対応

広告の配置

CPC課金メインの時代は記事に離脱ポイントを設定しその前後に広告を配置することでクリック得ていたのだが、CPM課金になればそのようなある意味セコい手法は必要なくなりそうだ。

むしろ広告のViewbilityを上げたり、ページ内の滞在時間とサイト内の滞在時間を伸ばしたりといった方向にパワーを裂きたい。

ただCPM課金とはいえ、絶対にクリック数は見られるはずである。CTRが高いサイトほど高CPMで入札されることが考えられるので、記事下などオーガニックな離脱ポイントへ適切に広告配置することは忘れないようにしたい。

広告サイズ

これまでは広告のサイズはレスポンシブ広告でGoogleにお任せだったのだが、CPMになれば一般的に高CPMと言われるサイズの広告に絞った方が最終的には高収益になるのではないかと考えている。

まずモバイルとデスクトップというデバイスタイプに合わせ、それぞれ高CPMが期待できるサイズの広告を配置してみようと考えている。

ただAdSenseの場合は大きめのサイズにしておけば、そこに収まるすべてのサイズが入札対象になるので、広告サイズを選ぶというよりサイト側のレイアウトを変更することになるかもしれない。

他のプラットフォーム

CPC広告の配信プラットフォームとしてのAdSenseは圧倒的だったが、CPMとなると競合も多い(パブリッシャー側から見れば選択肢が多い)し、中にはAdSenseよりパフォーマンスが高いプラットフォームもある。

例えば記事でも紹介したことがあるThe Moneytizer(と収益受け取りのWISE)。具体的な数字は出せないがAdSenseに匹敵することもある。長期的にAdSenseのCPMが低下傾向になるようであればMoneytizerの比重を高めてみても良いかもしれない。

また万人向けではないがGAM(Google Ad Manager)とAdx(Google Ad Exchange)の組み合わせ。これまではAdxから入札してくる高CPMのリタゲ広告にクリックを奪われさしたる収益アップになっていなかったのでAdxの比率を下げていたのだが、AdSenseもCPMになるのであれば、それよりさらに高CPMなAdxの比率を上げてみようと考えている。

大規模パブリッシャーでない限りAdxに招待されてもあまり収益向上にならないと巷間言われているようだが、AdxのCPMの方がAdSenseより高いのでこれからはAdxから招待があったら迷わず参加することを勧めたい。
(よほど大規模サイトでない限り、通常は広告代理店からAdxの提案がある)

まとめ

Google AdSenseがCPM課金へ移行することでブログなど中小零細サイトにはかなり大きな影響があるだろうと考えている。

筆者のサイトでもこれから広告枠の配置場所やサイズの検討を行い、早めに実装を終えたいと考えている。そうしておけば実際にCPMへ移行してから1ヶ月ほどでパフォーマンスのチェックができるだろう。

結果については都度この記事に追加していこうと考えているので、CPM課金への移行対応をどうしようか考えている方は時おりこのページを見て欲しい。

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