AdSenseの代替にもなり得るアドネットワーク「The Moneytizer」。ホントのところどうなの?実際に運用してみた

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The Moneytizer

これまで数年にわたりブログにはAdSenseといくつかのアフィリエイトASPの広告を掲載してきた。そこそこの収益にはなっているのだが、それらに加え2022年の暮れ頃からThe Moneytizerという新しいアドネットワーク・広告プラットフォームの広告掲載も始めてみた。

数ヶ月運用してみてそのパフォーマンスや注意点も見えてきたのでレポートしたい。

日本ではニューカマーな広告プラットフォームのため日本語の情報もまだ少なく、広告掲載してみようか迷っている人も多いだろうし、実際に掲載する場合にどうしたらパフォーマンスが出るのか試行錯誤している人も多いだろう。

最初に結論から言えば、PV(ページビュー)はそこそこあるのにAdSenseの審査に通らない運営者、AdSenseに加え収益の上積みをしたい運営者はまず試してみる価値があるのがThe Moneytizerである。

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The Moneytizerとは

The Monrytizer(マネタイザー)はフランスはパリに本拠を置くWeb広告の会社でもあり、彼らが提供する広告プラットフォームの名称でもある。本記事では ”The Moneytizer” はプラットフォーム名として、会社の方はThe Moneytizer社と表記する。

2014年創業なのでまだ10年にも満たない歴史だが、その広告プラットフォームの収益性の良さは海外でもかなり評判になっているようだ。

The Moneytizerはインプレッション収益

The Moneytizerの広告はインプレッション、つまり広告が表示されるだけで収益が得られる。AdSenseにも同様のインプレッション広告はあるがメインはクリック広告、つまりユーザーが広告をクリックして初めて収益になるもので、その点でThe MoneytizerとAdSenseは対照的である。

クリック広告はユーザを広告主のサイトに誘導するリスクを広告掲載者(パブリッシャー)が負うのでクリック単価が高いのが特徴だが、インプレッション広告はパブリッシャーがそうしたリスクは負わず場所貸しするだけなのでインプレッション単価はクリック単価よりかなり低くなる。

インプレッション収益はCPM(表示1000回当りの収益) × 広告表示回数/1000 で計算することができる。

例えば CPMが0.2ドルで表示回数が3,000なら 0.6ドルが収益となる。

なお、The Moneytizerでの金銭の計算は米ドル計算で、振り込みユーロで行われる。

ヘッダービディング

そのままだと単価が低いインプレッション広告だが、The Moneytizerではヘッダービディングという技術を使うことで高単価なインプレッション広告をパブリッシャーに提供しているのが大きい。

ヘッダービディングというのは、パブリッシャーの広告在庫を複数のSSP(広告配信プラットフォーム)に入札させることでオークションプレッシャーをかけインプレッション単価(CPM広告)を向上させる仕組みのことである。

ブログレベルで自サイトにヘッダービディングを導入しようとすると趣味や副業では済まない知識と労力が必要だが、The Moneytizerを導入すればタグを貼り付けるだけで難しいことはThe Moneytizerの方でやってくれる。

The Moneytizerと接続しているSSPは50以上とされていて、Moneytizerから提供されるads.txtを調べてみると海外の大手SSPのほとんどが接続していることが分かる。つまりThe Moneytizerのタグを貼るだけで、世界中の広告主に広告在庫を販売することができる訳だ。

スマート広告リフレッシュ

The MoneytizerにはSmart Ad Refresh(スマート広告リフレッシュ)という機能がある。

普通のWeb広告はページが表示されたらずっとそのままだが、The MoneytizerではWeb広告が20〜30秒に1回リフレッシュされ新しい広告が表示される。

これまでだとWeb広告が表示されているページを長時間見ていてもインプレッション(広告表示回数)としては1回だが、Smart Ad Refresh機能があれば1分見続けていればインプレッションは2、2分見ていればインプレッションは4となる。

ここでも高収益が期待できるので、パブリッシャー側にもじっくり読みたい濃密なコンテンツを作ろうというインセンティブが働くことになる。

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The Moneytizerの導入

現状、The Moneytizerの導入は比較的ハードルが低いようだ。導入申請時にGoogle AdSenseほど厳しい審査もない。

ただ広告配信までにパブリッシャー側でいくつか作業が必要になるのと、収益を受け取れるようにするのにも手間がかかる。

導入前の事前確認

ハードルが低いといっても導入前に次のことを確認しておきたい。

  1. 月間PV – 申請時に登録するWebサイト(ブログなど自分が運営しているサイト)のユニークビジター(UV)が月間25,000以上あるか?
    参考までに筆者の場合、まず月間50,000UV以上あるサイトを登録しアカウントを作成し、次に月間15,000UVのサイトを申請したところ審査を通過したが月間5,000UV未満のものは却下された。
  2. ADS.TXT – WebサイトにADS.TXTを設置できるか確認。独自サーバーでWordPressなどで運用しているのならまず問題ないが、はてなブログ、ライブドアブログなどADS.TXTを設置できないサービスも多いので確認しておく。

つまりPVやUVがあまり多くないサイトでは登録申請することができない。おそらく目安としては最低でも月間10,000PV、300PV/日くらいないと審査に通らないのではないかと思われる。

またサイトの内容が占星術、出会い系などの場合はThe Moneytizer Liteというセンシブルなサイト専用のプラットフォームを紹介されることもあるようだ。

アカウント作成

▲The Moneytizerのアカウント作成はホームページから行う。

ホームページ上の「Sign In」というボタンを押すと画像のようなダイアログが表示されるので、姓名をローマ字で入力し、メールアドレスやパスワードを設定すればよい。

このリンクからアカウント作成を行いサイトが審査を通過すれば5ドルのクレジットを受け取れるので利用して欲しい。

プロフィールの記入

アカウントが作成できたらまずプロフィールを記入する。

▲メルアド、姓名はアカウント作成時のものが使われるので、住所、郵便番号、市町村区、国と電話番号を記入する。

また請求先が個人なのか企業なのかもチェックする。

銀行口座はWire Trasnfer。つまり電信による銀行振込だけである。以前はPayPal(ペイパル)が利用できたが今は使えなくなっている。

Moneytizerから日本の銀行に振り込むこと基本的に無理なので、ここはWISEという海外送金業者を通すことをオススメしたい。WISEのアカウント作成や送金方法についてはこちらの記事を参照されたい。

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The Moneytizerの設定

アカウントが作成できるとThe Moneytizerの管理画面である「moneyBox」にアクセスできるようになる。

サイトの登録

moneyBoxにアクセスできるようになったらThe Moneytizerの広告を掲載したいサイトを登録する。

▲まずmoneyBox画面の左サイドバーの一番下にある「新しくサイトを追加」ボタンを押す。

▲このような画面が表示されるので、広告を掲載したいサイトのURL、そのサイトのカテゴリー、それと月間ユニークビジター数をスライダーを動かしてセットする。

最後にSubmitボタンを押せば登録申請完了である。

登録したサイトは実際にThe Moneytizer社のチームがサイト見て内容やトラフィックを確認して審査を行う。結果はほぼ1〜2営業日くらいでメールとmoneyBoxで通知が来て分かるようになっている。

審査を通過したら広告配信に向けThe Moneytizerと広告掲載するサイトの設定を行ってみよう。

ADS.TXT

The Moneytizerを導入するにあたって、これがads.txt(アズテキスト)一番ハードルが高い部分かもしれない。要するに不正広告や広告詐欺を防ぐ目的のものだが、これを自サイトに設定しておかないとThe Moneytizerが広告を配信してくれない。つまり広告も表示されないし収益も発生しない。

ADS.TXTの設定を行うには自サイトがWordPressで運用されているかどうかで変わってくる。

▲WordPressで運用されているならまず「The Moneytizer」プラグインを導入する。

その後、サイドメニューの設定→The Moneytizerでプラグインの管理画面を表示する。

一番下の「Plugin settings」タブを開いて Automatic placement of ads.txt にチェックを入れる。続いて Download the file ボタンを押してPHPファイルをインストールすれば良い。

注意書きにもあるが、もし既にAdSenseを導入していてads.txtを未設定の場合は、The Moneytizerプラグインでads.txtの設定をする前にAdSense用にads.txtを作成しておく必要がある。AdSense用のads.txtは普通は1行でAdSenseの管理画面から確認できる。

WordPress以外の場合は「自動設定」と「手動設定」の2つの方法がある。

自動設定の場合はads.txtの設定とその後の更新(年に何回か更新される)を自動で行ってくれるのだが、自サーバーでPHPが動作する必要がある。

手動設定の場合はmoneyBoxに表示されるads.txtをコピーし、自サイトのads.txtのペーストすれば良い。

とにかくThe Moneytizerを導入する上での肝になる作業なので、しっかり手順を確認しておきたい。

CMP (コンセントバナー)

もう一つの設定はCMP(コンセントバナー)。

EUの一般データ保護規則(GDPR)に準拠されるためにMoneytizerでは必須となっている。

普通に日本語でブログを書いたり日本語サイトを運営しているのならあまり気にする必要もないGDPRだが、相手はEUのフランスの会社だし、広告配信のために今後必要になるかもしれないのできちんと設定しておこう。

▲WordPressで運用しているなら「The Moneytizer」プラグインの「Plugin settings」にConsent Banner(CMP)という項目があるので Automatic pkacement of the CMP on your siteにチェックを入れれば良い。

あるいはmoneyBoxのCMPセクションのページからCMPのコードをコピーし、自サイトのheadセクション、つまり <head> と </head> の間の任意の場所にコードをペーストすれば良い。

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広告掲載

サイトの審査を通過し、The Moneytizerとサイト側の設定が終わったら実際に広告表示のタグを設置してみよう。

最初のうちはタグを設置してから実際に広告が配信されるようになるまで、数日かかる場合があるようだ。The Moneytizerを窓口に世界の広告主にサイトを認識してもらうには時間がかかるということである。

ただ一旦サイトの周知が済めば、それ以降は新しいタグを設置して1〜数時間で広告配信が始まるようである。

The Moneytizerの広告種類

まずどのような種類の広告フォーマットがあるのか見てみよう。

後は自サイトのどこに掲載すればよいか設計し、掲載後はmoneyBoxでパフォーマンスレポートを見ながら広告種類や掲載場所をテストしPDCAを回していくことになる。

▲これはスタンダートフォーマットの広告。人気のあるということは広告主も多いということで、高いインプレッション単価(CPM)が期待できる。

▲これはインパクト重視のフォーマット。

ただINTERSTITIEL(インタースティシャル)は現在はサポートしていないようである。

各広告フォーマットのポイント

どの広告フォーマットを自サイトのどこに掲載するか、設計にあたっての注意ポイント。

MEGABANNER

728×90ピクセルの幅広広告である。

表示されるだけで収益になるのでページ上部に設置するのが良いようである。

AdSenseと併用しているならページ上部の視認される場所にMEGABANNERを設置してインプレッション収益を稼ぎ、コンテンツ内やページ下部の離脱ポイントにAdSenseのクリック広告を設置してクリック収益を稼ぐというのが常套であろう。

他の広告フォーマットもそうだが、1つのWebページ内には各フォーマットとも1つだけ設置することが推奨されていることに留意したい。つまり、上部にMEGABANNER、下部にもMEGABANNERという設置は可能だが、インプレッション収益は本来の値の1/2が支払われる。仮に1つのページにMEGABANNERを3つ設置したら収益も1/3になるということである。

ただし、MEGABANNER BOTTOMというフォーマットもあって、これはMEGABANNERとは別物扱いなので、上部にMEGABANNER、下部にMEGABANNER BOTTOMという設置は可能だし何の問題もない。

TOP MEDIUM RECTANGLE

300×250のディスプレイ広告。

PC画面のサイドバー上部に設置するのが良いようである。

というのも、ここにAdSenseの広告を設置してもクリック率は非常に低いことが多い。それならむしろ高単価のインプレッション広告を設置した方が収益性が高くなる可能性がある。

もしAdSenseでサイドバー上部にディスプレイ広告を掲載している場合、CPM換算してみて40円以下だったらTOP MEDIUM RECTANGLEに変えてみてテストしてはどうだろう。

似た名前のBOTTOM MEDIUM RECTANGLEというフォーマットがあるが、これはページ右下に表示される広告である。サイドバーの上部にTOP MEDIUM RECTANGLE、下部にBOTTOM MEDIUM RECTANGLEという設置が良いようである。

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IN-IMAGE

記事中の画像の下に、画像の一部のように設置される広告である。

収益性は高いようだが、AdSenseと併用している場合は注意したい。

というのは、画像の下に勝手に設置されるので見えている範囲にAdSenseの広告が表示されている場合もある。そんな時はAdSenseとThe Moneytizerでクリックをカニバってしまう可能性があるのだ。

もちろんAdSenseは導入していなくてThe Moneytizerだけ、あるいはアフィリエイトASPとThe Moneytizerの併用みたいな場合はそこまで考えなくても良いだろう。

筆者の場合は一時的にIN-IMAGEを設置してみたが今は外している。

IN-TEXT

これはIN-IMAGEに似ていて、記事中の効果的な場所に自動的に設置される広告である。

これも収益性は高いようだが、IN-IMAGEと同じ理由でAdSenseと併用している場合は注意したい。

RECOMMEND CONTENT

おすすめ記事に似た広告で、AdSenseのMultiplex広告とよく似ている。

筆者のところではMultiplex広告のフィルレートが低く歯抜けに表示されることが多い。そしてまたアクティブビュー視認率やクリック率を引き下げCPC低下の一因にもなっていそうなので、今はAdSenseのMultiplexの代わりにこのRECOMMEND CONTENTの方を掲載するようにしている。

Multiplex広告で同じような悩みがあるならRECOMMEND CONTENTで代替してみるのも良いだろう。

FOOTER or SLIDE-IN

ページ下部に常時表示される広告で、AdSenseのアンカー広告とよく似ている。

常時表示されているのでSmart Ad Refreshと相まって非常に高いパフォーマンスを叩き出す。

サイトがページ下部を使わないレイアウトなら是非とも設置しておきたいフォーマットである。

ただし、AdSenseの自動広告でアンカー広告を有効にしている場合は必ずパフォーマンスの確認をしてからにすること。筆者もアンカー広告を無効にしてからFOOTER or SLIDE-INを設置し様子を見てみた。

たしかにFOOTER or SLIDE-INのパフォーマンスは高いのだが、AdSenseのアンカー広告には遠く及ばなかったので、今はアンカー広告に戻している。

アンカー広告のパフォーマンスはサイトによってかなり変動があるようなので、まず自サイトのアンカー広告のパフォーマンスを確認し、FOOTER or SLIDE-INと比較してどちらが有利か冷静に判断して欲しい。

広告掲載位置

既にAdSenseの広告を掲載している場合、くどいようだがThe Moneytizerの広告掲載位置には細心の注意を払いたい。

本来AdSenseのクリック広告から離脱してクリック収益が得たいところが、クリックされても収益にならないThe Moneytizerの広告から離脱されては元も子もない。AdSenseのクリック収益にThe Moneytizerのインプレッション収益が上積みされてウハウハということは決してないのである。

AdSenseと併用する場合はAdSense側の広告のパフォーマンスに留意し、どれを代替すれば収益が向上するのか、AdSenseのクリックが期待できない場所にThe Moneytizerを入れてみようというように慎重に広告の掲載場所を検討し、また掲載後も常に試行錯誤を繰り返して運用してもらいたい。

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実際のパフォーマンス

実際に広告の配信が始まったら日々moneyBoxでパフォーマンスを確認してみよう。

ダッシュボードから日々のCPMと収益を確認できる。広告フォーマットごとのインプレッション数や収益など細かい数字もレポート機能を使いCSVファイルでダウンロードできるのでMS ExcelやGoogle Spreadsheetなどで細かい分析をすることも可能だ。

パフォーマンスの高いフォーマット

サイトの内容やレイアウト、ユーザの特徴などによってパフォーマンスは大きく変動するもので、あくまで筆者のサイトでのパフォーマンスということを断っておく。

ダントツでFOOTER or SLIDE-INである。具体的な数字は書かないが、CPMも高いし表示回数も多い。ただ収益としてはAdSenseのアンカー広告の半分くらいであった。AdSenseが導入できない、アンカー広告のパフォーマンスが悪い場合の代替候補として良いのではないだろうか。

次はHALF PAGE。300×600のサイドバー設置に適した縦長広告である。AdSenseのCPM広告とほぼ同等のパフォーマンスが出ている。サイドバーなので設置場所さえ間違えなければAdSenseのクリック広告と共存もでき収益向上に期待できそうだ。

CPM単価が高いのはTOP MEDIUM RECTANGLE など視認性が高い場所に設置される広告と、RECOMMEND CONTENTなど表示面積が広い広告だった。AdSenseのCPM広告とほぼ同じかやや低い単価である。

意外だったのはMEGABANNERのパフォーマンスが低いこと。ページ上部に設置していることで広告在庫が増え、それが単価の低下に繋がっているのかもしれない。

運用上のポイント

広告配信が始まり、様々な広告フォーマットをテストしながら広告掲載の最適化を図り収益の向上を目指していくと思うが、その運用上のポイントについても触れてみたい。

サポート

The Moneytizerではアカウントを開設するとアカウントマネージャーがアサインされる。もちろん日本人で日本語で質問することができる。ただフランス在住でフランス時間で活動しているので時間がずれるが、それでもアメリカ西海岸のサポートとやり取りするよりは楽なはずだ。

Google AdSenseではかなりアクセスの多いサイトでないとアカウントマネージャーはアサインされないが、それに比べると非常に良心的と言えるだろう。

配信される広告のクオリティ

AdSenseを利用している人は度々配信される不快なビジュアル(目のたるみがどうとか、顔のシミがどうたら)の広告とか、どう考えてもこれは嘘だろうみたいな広告に辟易していると思う。

The Moneytizerではどうなのか不安かもしれないが、これはThe Moneytizer社に対応するチームがあって問題のある広告を配信しているアドネットワークを発見すると遮断してくれる。

なので不快な広告を目にする機会は少ないだろう(ゼロとは言えない)。

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収益の受け取り

The Moneytizerからの広告配信が始まり実際に収益が上がるようになったら次はその受け取りである。

ただ現状ではこの部分が面倒くさい上に手数料がかかってしまい、日本でThe Moneytizerを利用する上での一番のネックかもしれない。

なおMoneytizerのダッシュボードやInvoiceには$(ドル)で表記されるが、実際には内部的に€(ユーロ)で処理が行われているようである。ダッシュボードにもインボイスにも$100と表記があっても実際に振り込まれるのは€100である。昔は1ドル1ユーロで考えて良かったが今はユーロの方が高いので日本で受け取る側としてはユーロの方がちょっとうれしい。

支払いサイクル

The Moneytizerからの支払い(こちらからは受け取り)だが、最低支払額が50ドルである。毎月月末に〆て合計収益が50ドル以上だったら支払いサイクルに入る。50ドルはだいたい6,000円から7,000円くらいだからAdSenseの8,000円に比べるとやや低い。最低支払額に達していなければそのまま翌月に繰り越される。

毎月末に〆て収益証明書(Invoice)を翌月を10日ころに発行、そしてその翌々月(60日後)の10日ころに実際の支払いが行われる。

例えば、12月31日時点で合計収益が40ドルだったとすると、それは翌月に繰り越される。そして1月31日時点で100ドルになっていたとすれば2月10日に収益証明書が発行され、60日後の4月10日に支払い(こちらは入金)ということになる。

収益の受け取り口座

現状(2023年2月)では日本のユーザがThe Moneytizer社から収益を受け取る方法はWISE(ワイズ)PayPal(ペイパル)の一択である。

まず、The Moneytizer社が振り込んでくる通貨はユーロ(€)である。日本の銀行が海外から外貨で振り込まれた場合、日本円への両替とかなり高額な手数料を取る。最低支払額が50ドルならその半分が手数料として銀行に取られると思ってもらえばよい。

プレスティア銀行など海外からの外貨振り込みを直接受け取ることができる銀行口座を持っていたとしても、日本にはThe Moneytizer社が振り込みを行うのに必要なIBAN番号を持つ銀行が存在せず受け取れないというのも理由の一つである。
(ただ確認はしていないが、海外に銀行口座を持っていればそこに振り込みをしてもらうことは可能だろう)

ほとんどの日本人は海外の銀行口座は持っていないので、The Moneytizer社から収益を受け取るためにWISEのアカウントを持つ必要がでてくる。

WISEを利用した収益の受け取り

以前はPayPalでも受け取れたがPayPalのポリシー変更で利用できなくなったため、国際送金サービスであるWISE(ワイズ)を利用して収益を受け取ろう。PayPalと比較して有利な為替レートで日本円に両替できるので我々にとってはかえって良かったのかもしれない。

WISEを利用した収益の受け取り方法はこちらの記事で解説している。

PayPalは利用できない

PayPalを簡単に紹介するとインターネット上で決済を仲介するサービス。取引相手に銀行口座やクレジットカードの番号などを伝えることなく、メールアドレスだけで決済できるのが特徴である。ちなみに設立者の一人は今様々な分野でいろんな意味で話題のイーロン・マスクである。

そのPayPalのポリシー変更でMoneytizerの収益をPayPalで受取ることができなくなった。すでにMoneytizerで収益化し、PayPalで受け取っていた人は早めにWISEに移行しておこう。

まとめ

The Moneytizerのアカウント開設から広告掲載収益の受け取りまで、ざっと流れを紹介してみた。

広告掲載までは難しいところは1ヶ所だけだが、The Moneytizerの審査を通過できるPV数を実現しているサイトならそれほど問題にはならないだろう。

広告フォーマットも豊富でクオリティも高く、そして何よりインプレッション広告にも関わらずそれなりの収益が期待できるThe Moneytizer。AdSenseとの共存させる際にはちょっと注意が必要だが、AdSenseの代替、AdSenseへの収益上積み手段としてはかなり魅力的である。

ゲームやアニメやYLYMなクリック広告ばかりでCPCが低い日本のWeb広告業者の広告を掲載するよりよほど収益になるはずである。

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