早く続きが観たい、ドゥニ・ヴィルヌーヴ版「DUNE/デューン 砂の惑星」

 フランク・ハーバートのSF小説「デューン」。60年代のヒッピーなどカウンターカルチャーな人々から圧倒的な支持を得た作品。

そこに流れる世界観や未来のイメージはその後のポップカルチャーに絶大な影響を与えている。

スター・ウォーズなんかはモロにそうだし、宮崎駿だってそうだろう。

ただ映像化は苦難の連続。

あのアレハンドロ・ホドロフスキーはサルバトール・ダリやオーソン・ウェルズにミック・ジャガーといったキャスト、H・R・ギーガーやメビウス(ジャン・ジロー)、ダン・オバノンさらにピンク・フロイドといったスタッフまで決まっていながら結局制作中止に追い込まれている。

デヴィッド・リンチ版は本来4時間くらいのものが劇場公開時に2時間ちょいにカットされリンチ的には不満だらけのようだが、俗悪なリンチワールドをSFとして楽しめる映画となっている。日本やヨーロッパではその部分が受けてカルト的な人気を持っているが、アメリカでは失敗作と見做されているようだ。

まぁ実際長い長い物語を2時間に詰め込んだのでストーリーを追おうとするとそう評価されるのだろう。


そんな「デューン」を「メッセージ」や「ブレードランナー 2049」のドゥニ・ヴィルヌーヴが監督したのが「DUNE/デューン 砂の惑星」。

期待半分不安半分で観に行ったがこれは良かった。早く続きが観たいと思わせる傑作であった。

映画が始まりタイトルがスクリーンに映し出されるとそこには ”DUNE” というタイトルと ”Part One" というサブタイトルが。

えっ、ポスターにはそんなこと何も書いてなかったが、これは2部作か3部作かもしかしたら4部作なのか。2時間半で話が終わるのかという部分で不安だったがともかくこれでその不安は解消である。

映画の中身としては、ストーリーは原作にかなり忠実。適度に端折っているけどそれは致命的でない。

SF的な映像はリンチ版からの技術の進歩を反映したかのようで問題ない。

主役のポールはティモシー・シャラメ。「君の名前で僕を呼んで」のあの美少年である。あとシャーロット・ランプリング様も出演なさっているがご尊顔をよく見ることはできない。

たぶんこのままポールが主役として結末まで行くのだろう。「デューン」全体の完結まではいかないと思うが、映画的な物語して次の作品でしっかり決着をつけてくれるのではないだろうか。

ともかくフランク・ハーバートが頭に描いていただろう世界を3割増しくらいの映像で見せてくれて、本来のテーマから踏み外れることもなく、映画作家ドゥニ・ヴィルヌーヴの映画として観られるこれは傑作。

早く続きが観たいが来年か再来年か。はっきり日本では不発みたいだし世界的にも思ったほど評価が上がっていないのが心配である。