ジョンとポールが本当に共作した最後の曲「Baby’s In Black」はアストリッド・キルヒャーを歌ったもの

 ビートルズの楽曲はジョージやリンゴの曲を除けば基本的に ”レノン=マッカートニー” 名義である。

どう考えてもジョン一人で作詞作曲した曲であっても ”レノン=マッカートニー”。これはデビュー前からのジョンとポールの間の取り決めで、とにかく必ず2人の名前で発表することにしていたから。

デビュー当初は実際に2人で共作した曲が多かったが、だんだん一人で書いた曲を ”レノン=マッカートニー” 名義で発表するようになる。

そして、本当に2人で共作した最後の曲が「Beatles For Sale」に収録されている ”Baby's In Black" である。


2人で同じ部屋に籠もって一緒に書き上げたそうだ。

この後の”A Day In The Life” のような共作もあるが、それはお互いが書いた曲を持ち寄って合体させたもの。

それ以外に歌詞やメロディについてアドバイスをもらったりヘルプしてもらったものもあるが”一緒に” 書いた曲の最後はやはり”Baby's In Black" のようである。

この曲の歌詞を聴けば分かるが、これはアストリッド・キルヒャーのことを歌ったもの。

そして曲中で彼女が想う ”彼” とはビートルズの元ベーシストのスチュアート・サトクリフ。

She thinks of him
And so she dresses in black
And though he'll never come back
She's dressed in black

Oh dear, what can I do?
Baby's in black and I'm feeling blue
Tell me, oh what can I do?

若い時間を共有したスチュとアストリッドの残酷な現実。それを想うジョンとポールの切実な歌詞。しかもこれがジョンとポールの実質的に最後の共作。

ビートルズを巡る多くの青春物語の中でも苦々しさがエピソードを持つ曲である。

そにれしても、ビートルズから僕たちへの最後のメッセージは

Boy, you're gonna carry that weight
Carry that weiht a long time

である。Baby's in BlackといいCarry That Weightにといい、本当にここぞという時の歌詞が決まりすぎているビートルズ。そこら辺を知れば知るほど愛着が湧くところが今も人気が続く理由の一つなのだろう。