性格が悪い上に歌詞に徹底したリアリズムを求めるルー・リードなので、彼が人の曲をカバーすることはほとんどない。
50年近いキャリアの中でカバー曲というのは十数曲しかなく(ベルベッツ時代のセルフカバーは除く)、そのどれもが企画物アルバムでのカバーで、オリジナル・アルバムに収録されているのは一曲もないはず。
またビートルズは嫌いだと公言している数少ないミュージシャンの一人でもある。
そんなルー・リードが認めた数少ない他人の曲が、ジョン・レノンの Mother と Jealous Guy。この2曲は1990年代以降のライブではたびたび演奏している。
911直後の ”A Night for John Lennon’s Word’s and Music” での演奏。
本当はImagineだったのだろうが当時のアメリカでそれは歌えない。
ルー・リードを紹介しているのは元消防士でWTCの現場に駆けつけ救助作業も行ったスティーブ・ブシェミ。
そしてこれがMotherのカバー。
また1990年のヨーローッパツアーの時には2曲とも演奏したりしている。
ルー・リードに言わせると、特にMotherの歌詞のリアリズムに圧倒されたそうである。でもずっとフィクションだったと思っていたらしい。
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