ボブ・ディランに56年前に性的虐待を受けたというニュースは日本でもかなり大きく取り上げられている。
これまでのボブ・ディランだったらともかく、今は ”ノーベル文学賞のボブ・ディラン” なので一般的な知名度も上がりニュースになるのだから。
簡単に概要をまとめると、今から56年前1965年の4月頃、当時12歳の少女がディランのニューヨークはチェルシーホテルの部屋で6週間に渡ってクスリ漬けにされ性的行為を強要されたというもの。
このニュースを聞いての反応は ”56年前のことを?” というのが多いようだし、”60年代後半のチェルシーホテルじゃ皆んなジャンキーだったんじゃない?” というのも多いと思う。
さらにディランに詳しい人なら ”そんなことしてる暇はなかったんじゃない?” と思うだろう。
で、ハフィントンポストにまさに”そんなことしている時間はなかった” という記事が出ている。
当時のボブ・ディランの状況だが
1. 1965年の4月26日から英国ツアーに出てLAやウッドストックなどを周りニューヨークに戻ったのが6月3日。
2. ディランがチェルシーホテルに部屋を借り住み始めたのは1965年の秋から
(4月にはチェルシーホテルにディランの部屋はない)
3. ツアーに出ていない間、ディランはほぼウッドストックにいた。もしニューヨークに出てくることがあってもマネージャーのアパートに滞在していた。
4. 当時のディランにはドキュメンタリー映画”Don't Look Back" の撮影クルーが24時間張り付いていた。
特に2,4は決定的だよなぁ。ちょっと無理くりな訴えじゃないかと思う。
ちなみに1965年はその後ニューポートでブーイングを浴びる例の事件が起きている。