Creamがバックバンドを務める英国ガールズポップ。キャロライン・マンローの「This Sporting Life」

 後に映画「007 私を愛したスパイ」でボンドガールを演じることになるキャロライン・マンロー(Caroline Munro)。70年代80年代にはB級映画、ホラー映画のお色気担当としてファンも多かった英国女優である。

そんな彼女がまだモデルだった16歳の頃にシングルを出さないかというオファーがあり、アビーロードスタジオで2曲(シングルのA面/B面)を吹き込んでいる。

問題はその時のバックミュージシャンで、Eric Clapton, Jack BruceそれとGinger Baker。要するにCream。しかも1967年ということはCreamを組んでいた真っ最中である。
(70s Bond girl Caroline Munro: ‘I loved Roger Moore. His knitwear was classic’)

また、当時Tomorrowに在籍していたSteve Howeもギターを弾いている。

CreamとYesがバックを努めるガールズポップ! なんと贅沢な。

これはB面の "This Sporting Life"。

古いブルース曲らしく、プロデューサーの意図というよりバンド側がやりたい曲をやった感が強い。

レコーディングセッションの時期的には「Fresh Cream」の後だが、なるほどフェリック・パパラルディの目の届かないところではこんなに生々しいブルースをやっていたのだ。

また1967年のクリームというとライブなどでも大忙しなスーパースターというイメージだったけど、実はこんな売れそうもないシングルの ”お仕事” していのか。やはり音楽を生活の糧にするのは大変なんだという身も蓋もない感想も。

でもキャロライン・マンローによると、ジンジャー・ベイカーのジャガーのオープンカーでドライブに行ったそうなので、ジャガーを買って維持する程度には儲かっていたのかもしれない。

こっちはA面。

ストリングスが目立つ甘ったるい曲だがちょこっと聴こえるギターやドラムがCreamなのだろう。もしかしたら違うかもしれないけど。

いずれにせよこの曲ではしっかりセッション・ミュージシャンとしてのお仕事をしている。

ともかくCreamとしてはThis Sporting Lifeは演奏していないようだし、ボーカルは女性だしなかなか興味深いシングルだと思う。

その後のキャロライン・マンローだが1984年にもGary NumanのNumaレーベルからシングルをリリースしている。

A面の”Pump Me Up” は80年代エレポップだが、B面の ”The Picture” は完全にゲイリー・ニューマンなサウンド。ここでもB面では好き勝手されている。

ちなみにキャロライン・マンローが出演した「007 私を愛したスパイ」のメインのボンドガールはバーバラ・バック。後のリンゴ・スター夫人である。

最後に彼女の魅力をたっぷり楽しめるこの動画を見て欲しい。