King CrimsonとHeroes

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今年はDavid BowieのHeroesリリース40周年。

Heroesでリードギターを弾いていたロバート・フリップはKing Crimsonのライブでもよくこの曲を演奏してます。
今回は2016年ツアーでのライブをトリビュートEPとしてリリース。
既にYouTubeの公式チャンネルで映像は見られるし、そもそも今年のレコード・ストア・デイでもリリースされてましたが、きちんとCD化され日本でも簡単に入手できるのは意味があるかと。

これがその映像

今では色々な解釈ができる曲のように捉えられているけど、70年代からリアルタイムにボウイを聴き続けていた人にはそのメッセージがブレることなくビシビシ伝わっていましたね。
1987年の西ベルリンでのライブでは、東ベルリンに向けてスピーカーを向けて大音量で流すという、今なら政治的テロの一種と捉えられかねないことまでやってます。
この時の、特に東側での様子は、NHKの「映像の世紀」でも取り上げられていますし、先日の「David Bowie is」でも流されていました。

これは東側の様子。
ボウイのライブの事を聞きつけて数千人の東ベルリン市民が壁の近くに集ったそうです。
当然そこには東ドイツの秘密警察シュタージもいてしっかり監視。

東ベルリン市民が壁越しにHeroesを聴いて力づけられたのは間違いないですね。
昨年ボウイが亡くなった時、ドイツ外務省の公式Twitterでは

 と感謝のツィートをしていました。

音楽が直接政治を動かすことはできないかもしれないけど、人々の心を動かすことならできる素晴らしい証拠ですね。

40年後、東ドイツ出身者がドイツの首相になっていて、しかもヨーロッパにおける人権の擁護者のようになっているとは想像もできなかったですね。

ロバート・フリップがいまHeroesをリリースするのは単に40周年だからという理由だけではなく、今またこの曲の持つメッセージやパワーが必要だと感じているからではないでしょうか。



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