Don’t Look Back

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Bob Dylanの1965年英国ツアーのドキュメンタリー「ドント・ルック・バック」を観てきた。

例の、アレン・ギンズバーグが後ろでだべっている前で”Subterranean Homesick Blues”の歌詞カードを紙芝居風にめくっていく映像で幕を開ける映画。
監督はD.A.ペネベイカー。

主な登場人物は、
やり手マネージャーのアルバート・グロスマン。この人の交渉はもうユダヤ人って感じ(笑。
友人でツアマネのボブ・ニューワース、
元アニマルズのアラン・プライス、
お友達のドノバン、
そしてジョーン・バエズ。
(あとジョン・メイオールとかマリアンヌ・フェイスフルの姿も確認できる)

最近のディラン映画というと、トッド・ヘインズの「I’m Not There」や1966年のツアーをメインに据えた「No Direction Home」があるが、この「Don’t Look Back」はNo Direction Home の前段にあたる部分と考えればよいと思う。
サウンドはロックでもフォーク・ロックでもなく”フォーク”だったディラン。

1965年なので音楽ジャーナリズムも旧来の芸能・文化系の記者が担当していたのだろう、芸能人なら余計なことは考えるな、フォークシンガーなら深遠な思想を背景にプロテストするもんだという前提ありありなインタビューばかり。
こういう選民思想を感じさせるような輩は大嫌いなので、そいつらを軽くからかいながらやり込めるディランは痛快。
そして、ポップでありながら個人的な音楽であるロックの原点はやはりディランだったのだなぁとも実感する。こうしたことがあったからディランのエレキ化があり、翌66年の英国ツアーでの出来事に繋がっていくワケで、Don’t Look Back 〜 No Direction Home と繋げて観ればその辺りは納得できるのではないかと思う。

しかし、ジョーン・バエズ。
フェミニンでお茶目で可愛い。さらに、知的で頭が切れる女性だということがちょっとした言動からも見て取れる。
おまけに・・結婚前の男女がパートナーとしてツアーに出るという時代を考えるとぶっ翔んだ行動。
正直この人の音楽には全然そそられないのだが、ディランやスティーブ・ジョブズがメロメロになるのも判るような気がする。

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