音楽ファンとして、またデベロッパーとしてそれぞれの立場から見てみたい。
まず音楽ファンとしては、どこまで旧来のLP/CDを再現してくれるのか、あるいは新しいメディアとしてどのような可能性があるのかが気になる。
- アルバムのフレームは 1280×720 ピクセル。この中にジャケットを含む種々のコンテンツが表示される。
- iTunes LP には約30秒のオープニング画面がある。
- その後メイン画面が表示され、メニューからコンテンツを選択できる(DVDと同様のイメージ)。
- Play Allで通して再生すると、iTunes LPタイトル個別のヴィジュアライザーが表示される。
- iTunes LP内で曲を再生中はずとヴィジュアライザーが表示されている。
- DRMはない。
- 歌詞はテキストではなく、歌詞が書かれたPNG(画像)ファイルとして表現される。
ホントは自分で買って検証できればいいのだけど、今のところ日本のiTunes Store で購入できて(かつ食指をそそるアーティストの)iTunes LPがないので(The Doors の1st と Grateful DeadのAmerican BeautyはどちらもiTunes LP と同じ音源をCDで購入済なので却下w)。
で、なるほど、イメージ的にはDVDのメイン画面みたいなものなんですね。
LPやCDがジャケットを壁に飾って楽しんだりすることもできるように、ジャケット画像を壁紙にしたりできればいいなぁと思っていたのですが、それはちょっと無理みたい(無理矢理パッケージファイルから抜き出すことはできそう...)
また曲自体にDRMはかかっていないのですが、歌詞はテキストではなく画像として収めらているんですね。
たぶん著作権対策だと思うのですが。
となると、音源ファイルに歌詞が埋め込まれているかどうかも気になるところ。
デベロッパー的観点からみると、
- iTunes LPのファイルは 拡張子が .ITLP
- ITLPファイルのサイズは、シングルアルバムの場合で500MBくらい。
- iTunes LPの記述は、HTML(4.01)、CSS、JS。Flashは使われていない。
- iTunes 9 内蔵のiTunes LPブラウザはWebKitベース。なのでSafariでもITLPを開けるかもしれない。
ふむ。
基本的にHTMLで記述されたiTunes LP をiTunes 9 内蔵のWebKitベースのブラウザで閲覧するということですね。
これなら特にSDKなど用意しなくとも、iTunes LP を作成することは可能かもしれない。iTunes 9のWebKit側が独自拡張を施してなければですが。
またこの形式ならiTunes Storeを通さなくとも、インターネット上で直接iTunes LPを公開することが可能かもしれません。
それはそれで喜ばしいことだと思います。
2009/09/13