今回のThe Who日本ツアーのサポートメンバーとしてラビットことJohn 'Rabbit' Bundrickも同行している。
もしかして初来日? とすればそれもまた事件だ。
70年代の英国ロックを聴いていた人には、彼の名を見かけぬ日はないというほどお馴染みのテキサス出身のキーボードプレイヤー/コンポーザー。
日本人としてはKossoff/Kirke/Tetsu/Rabbitのメンバーとして、あるいはフリーの最後のメンバーとしても有名だろう。
その繋がりで、隠れた名ギタリストである友人のスナッフィー・ウォルデンをフリーに紹介し、オーバーグラウンドに引っ張り出したこと。あるいはソウルシンガーのジョニー・ナッシュとアメリカ初のレゲ「I Can See Clearly Now」をヒットさせたこと、その繋がりでボブ・マーレーのロック化に貢献したこと、あるいはロックミュージカル映画「ロッキー・ホラー・ピクチャー・ショー」の音楽担当などなど、ロックの生き字引みたいな人でもある。
最近はThe Whoのサポートメンバーとしての比重が大きく結果的に今回の来日に繋がったわけだ。The Whoよりもう少し泥臭い音楽が似合う人なので、例えばECのツアーにAFLと一緒に参加して来日とかするなら是が非でも観てみたい、ライブの音を聴いて観たいものである。
その彼が70年代にリリースしたソロ1作目と2作目が2in1のCDになりリリースされていた。
個人的には1stの「Broken Arrow」の方が好み。2ndはちょっとレイドバックし過ぎた感じで。でもどちらも豪華メンツをバックにR&Bベースのロックが展開されていてこの手のB級英国ロック好きにはたまらないと思う。ま、本人はテキサンなんですけど。
昔は廃盤、中古盤で安く買えたものだが、これらも昨今全く目にする事がなくなってしまった。
彼の参加アルバムをいくつか挙げておこう。自分のレコード棚、CD棚をひっくり返して全部探せばとんでもない数になると思うし、とてもそんな時間がないので彼の公式サイトに記載されているものを拝借する。でもこれ、ぜったい全部じゃないと思うよ。
- John Speedy keen / Y'know what I mean? - 1975
(Speedy Keenの1stソロ) - Paul Kossoff / Back street Crawler - 1973
(Kossの1stソロ) - Toots and the Maytals / Funky Kingston - 1973
(メイイタルズの名作) - Jess Roden / Jess Roden - 1974
(Jess Rodenのニューオーリンズ録音を含む名作。ラスト曲が凄い) - Free / Heartbreaker - 1972
(Freeのラストアルバム) - Free / The Free Story
(未発表曲あり) - Donovan / Cosmic Wheels - 1973
- Johnny Nash / I Can See Clearly Now - 1972
(アメリカ初のレゲヒット) - Kevin Ayers / June 1 1947- Live
(Nico, Eno, John Caleなどがゲスト) - Bob Marley - Catch a Fire - 1973
(Bob Marleyの世界デビュー作) - Kossoff, Kirke, Tetsu, Rabbit / Kossoff, Kirke, Tetsu, Rabbit - 1972
(Freeの残党KKTR唯一のアルバム) - Andy Fairweather-Lowe / La Booga Rooga - 1975
- Andy Fairweather-Lowe / Be Bop n' Holla - 1976
(AFLのソロ2, 3作目。どちらも名作) - Claire Hamill / One House Left Standing - 1971
- Sandy Denny / Sandy - 1977
- Sandy Denny / Like an Old Fashioned Waltz - 1977
- Sandy Denny / Rendezvous - 1977
(ClairもSandyも女性シンガー) - Sutherland Brothers / Life Boat - 1972
(RodがヒットさせたSailingのオリジナル収録!) - John Martyn / Solid Air - 1973
- Pete Townshend / Rough Mix - 1977
(ロニー・レーンとの共作。傑作) - Joan Armatrading /Show Some Emotion - 1977
- Frankie Miller / Full House - 1977
(FMの傑作) - Jim Capaldi / Whale Meat Again
- Jim Capaldi / Short Cut, Draw Blood
(Trafficのジム・キャパルディのソロ) - GT Moore & The Reggae Guitars - 1974
(英国ロックの隠れた名作) - Mallard / In A Different Climate - 1977
(Zoot Horn Rollo, Rocket MortonらUnconditionally Guaranteed期のMagic Band組が結成したマラードの失敗作) - Russ Ballard / Winning - 1976
(ラス・バラードのソロ。タイトル曲はSantanaでヒット) - Tom Robinson / Hope and Glory - 1984
(TRBの試行錯誤期) - Eric Burdon / Survivor - 1977
(エリック・バードン何回目かの復活作) - The Rocky Horror Picture Show Film Music Soundtrack - 1975
(言わずと知れた) - Richard & Linda Thompson / Sunny Vista - 1979
- Bryn Haworth / Let the Days Go By - 1974
(ブリンの1stソロ。渋過ぎるグリースバンド) - Bryn Haworth / Slide, Don't Fret - 1995
(クリスチャンミュージックになってからのブリン) - Barbara Dickson/ Dark end of the Street - 1995
(女性SSW、女優その他のバーブラ・ディクソンの名作) - Stray Dog - Fasten Your Seatbelts - 1973
(Snuffy Waldenのブルースハードロックバンドの未発表ライブ) - Duncan Browne / The Wild Places - 1978
(のちメトロのSSWダンカン・ブラウンの3rdソロ。凡作) - Dana Gillespie / Weren't Born a Man - 1973
(Bowieによるダナ・ギレスピー復活作) - Ralph McTell / Streets - 1975
(Street of Londonのヒットで有名なSSW。70年代のビリー・ブラッグ) - Uncle Dog / Old Hat - 1972
(キャロル・グライムスをフィーチャーした英国スワンプ/ソウルの傑作) - Carol Grimes / Warm Blood - 1974
(そのキャロル・グライムスの1stソロ。忘れられた傑作)