The Mummy Tomb of the Dragon Emperor


時間が余っちゃったので映画「ハムナプトラ3/呪われた皇帝の秘宝」を見てきた。

下世話でB級なインディアナ・ジョーンズの亜流映画だった1,2作。それはヒマな時にTV放映で見るものと決めていたけど、ジェット・リーが出ているということはB級のB級かもと好奇心を抱いて見に行ってきました。

前作以降の最新映画からさまざまおいしいところをいただいた結果、三匹目のドジョウもとい、第三作はインディアナ・ジョーンズ+ロード・オブ・ザ・リング+トゥーム・レイダーズのアイディア、イディオム、世界観をつまみ食いしてストーリーを作り上げ、日本の大魔神、キングギドラなどのテイストも加えた、なんともハラショーな映画になってました。ウィークエンドのレイトショーにピッタリなカルト映画。

ROTRで始まりララ・クロフトやインディアナ・ジョーンズの世界、そしてインディシリーズの2作目同様上海の街をぶち壊し、同じくヒマラヤへボロ飛行機(いや当時的には最新式だけど)で飛び、シャングリラはロスト・ホライズンだからオリビア・ハッセーか。となると布施明は誰?

ジェット・リーは秦の始皇帝。あ、始皇帝というのは秦の皇帝を意味する言葉だから秦の始皇帝というのは蛇に足みたいなものだね。訂正。
ジェット・リーは始皇帝。映画的には始皇帝と特定はしてないので徐福は出てきません、日本人的にはちょっと残念。
その2000年以上前の、BC200年頃の始皇帝と親友で側近の将軍と女性妖術使いの三角関係を発端とする2000年以上にわたる因縁話がバックボーン。
やはりジェット・リー強い。始皇帝としても強力な軍事指導者として君臨するし、天子は竜の子孫であるという中国の伝統に則りキングギドラにもなるし、最後には時代を無視して少林寺拳法まで披露してくれる。始皇帝が少林寺拳法を使えるワケないじゃないか、このいい加減な時代考証、リアリズムの無視。だからB級映画は・・・
でも、始皇帝に滅ぼされたという設定の万里の長城の向こう側の国って、つまり匈奴だよね。みんな捕虜になって死体になってるので服装とか武器とかその他の民族的特徴は描写されていません。いまだよく分かっていない匈奴を映画に描くとなるとこうして誤摩化すしかないのかぁとちょっと参考になりました。B級映画とはいえなかなか良く考え抜かれています。

ブレンダン・フレイザーなどはもうどうでもいいや。今まで通りです。お約束のギャグ、お決まりのシチュエーション。
レイチェル・ワイズはもうB級映画卒業なので出てません。代わりの女優さん、どっかで見かけたことあるなぁこの熟女の下品な色気はと思ってフィルモグラフィーを調べたら、あのデビクロ復活作でもある「ヒストリー・オブ・バイオレンス」のインテリ奥さん役の人だった。そりゃ分からねぇよ。

しかし、やはり、この映画は映画史的な記念碑作品となる可能性があって、5年後くらいに「ハムナプトラ3ってあの映画だよ!」って語られる可能性が80%くらいあって、だからB級映画ではあってもボクは駄作ともつまらないとも言ってないよ。

「イザベル・リョンのハリウッドデビュー作はハムナプトラ3である」

とにかく、リン役の香港の歌手・女優イザベル・リョンの可憐な20歳、ハリウッドデビュー作。もっともっと注目されると思いますが、可愛いっす。体型は東アジア女性らしいスレンダーな体型だし、可愛いし。いやぁ大発見ですね。

あとは戦闘機だな。
ブリストル・ボーファイターが出てきます。しかもドラゴンより速く空を飛ぶ。これはドラゴンの飛行速度という長年の謎に対する製作スタッフからの一つの回答かと思われます。
しかしブリストル!
いまや英国で数少ない民族資本100%の自動車メーカー。でも広告費ゼロなので誰も知らない。知っている人だけが思い切りマニアックなスペックで注文する高級車メーカー。でも前身は航空機メーカーという空と陸のどっちの世界でもエンスなメーカーを出してきたな。
このパイロットも格好良いね。ボクは引退したら世界の僻地であんなボロ飛行機を安く買って、危ない品や危険な人間を載せて飛ぶ仕事がしたい、男のロマンだね。

始皇帝も飛行機に乗ってヒマラヤへ移動するんだけど、その飛行機がよく分からない。ちらっと見た感じでは双発双胴。ってことはロッキードP-38ライトニング?
これがインディシリーズだったら敵はナチスなので、基本的にはドイツ製戦闘機。必要ならフライング・ウィングでも何でも、なんならUFOでさえ秘密兵器だとばかりに出動できるんだけど、さすがにB級とはいえそこまで節操ないことはしないハムナプトラ。
現代に蘇った始皇帝を助けるのは国民党軍からの脱走部隊か八路軍ではない地方軍閥。
1947年の中国という設定だからまだ国民党軍優勢だったはずで、となると「この混乱した国を治め・・・」というセリフは国民党軍から出るはずはない。そしてもちろん中国を舞台にした映画で八路軍が悪役になるはずもない。となると、正規軍ではない部隊か、国共内戦以前から独立して活動する地方軍閥。
そいつらが運用可能な戦闘機となると、やはり国民党軍に供与された米国製戦闘機をちょろまかしたってことになるから、やはりP-38かぁ。B級映画はB級映画なりに頭を悩ませなければいけないなぁ(笑

まぁとにかく大娯楽映画なので、それなり楽しめる映画だと思いますし、なんといってもイゼベル・リョン。将来「ボク/ワタシはイザベル・リョンのデビュー作を観てる!」と自慢できる映画はこれ一本しかありません!
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