Across The Universe


前評判も良く、公開後の評価も高かったAcross The Universeを観てきた。

客の年齢層はかなり高め。60年代をリアルな同時代として感じられる層が多かったように見受けられる。

が、残念ながらボクの嗜好には合わなかったみたい。

ビートルズの曲を使い60年代の青春恋物語をミュージカル仕立てで映画化。

問題はこの監督のあざとさがあまりに鼻につくこと。
舞台出身の人のようだが、舞台上のお約束は映画では通じないんだってば。
そしてとにかくカルト狙いの稚拙でストレート過ぎる映像ばかり。
ヒップになりたいけど根がストレートなのでやること言うこと痛過ぎる人っているけど、まさにそんな感じ。本当にヒップな人って自覚症状がないものなんだけど。

ビートルズの各曲を全く別の意味に仕立て上げるというのはアイディアで、でも最後の一曲だけは歌詞の意味そのまんまという演出も上手かった。
でもとにかく映像がダメダメ。
あざとくカルト化を狙ったところは最初から手品のネタがバレているようなものだし、60年代映画へのオマージュのつもりなのか、あ、これは「ウィッカーマン」だ、ここは「キャッチ22」かな、ここでGive Peace A Chanceが流れれば「いちご白書」そのまんまだね、と観たことがあるような映像も多い。
ホント、途中で寝ようかと思ったぜ。

例えばプリンストン大学の寮でのどんちゃん騒ぎ、「アニマルハウス」のぶっ壊れた連中を観てしまえば単にいきがった高校生にしか見えないし、ジョン・ミリアスが「ビッグ・ウェンズー」で描いた切実で悲しい徴兵検査に比べれば、この映画の徴兵検査場面などいかにも稚拙な表現で薄っぺらいメッセージしか伝わってこない。

映画の最初の方で製作スタッフの力量が見切れてしまったので、後は寝るか他に楽しみを探すしかない(笑

えっと、かなり老いたジョー・コッカーが何度か出てきます。
声に往年の迫力がないのでもしかしたら違うかもと思ったけど、最後のクレジットロールで確認。たしかにジョー・コッカーでした。目印は本家エアギター。

それからU2のボノも良い役をもらってますね。これは見ればすぐに、あ、ボノだと分かります。

他には本人ではないけどこれはあの人がモデルだろうというのが何人も。
FAB4、ジャニス(Sexy Sadie)、ジミヘン(Jojo。右利きだけど)、ブライアン・ジョーンズ、ビル・グラハム、ティモシー・リアリー、ヨーコ、ジェリー・ガルシアなどなど。あんまり一杯で忘れちゃったよ。でもジム・モリソンだけは絶対いなかった。

音楽監督はT-ボーン・バーネット。
この映画、映像はダメダメだけど曲と演奏は最高。レノン=マッカートニー、ジョージ・ハリスンの曲は当然としても、モダンな演奏と新たな解釈でビートルズの曲を再生した彼の功績ですね(ひいきの引き倒し)。
そういえばP-Funkのバーニー・ウォーレルもいた。5年前にNYCでライブを観た以来でなんか懐かしい。
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