ボブ・ディランの中国公演

かねて噂のボブ・ディラン初の中国公演が4月6日の北京、8日の上海で実現した。

ディランの公式サイトに掲載されたセットリストは
01. Gonna Change My Way Of Thinking
02. It's All Over Now, Baby Blue
03. Beyond The Horizon
04. Tangled Up In Blue
05. Honest With Me
06. Simple Twist Of Fate
07. Tweedle Dee & Tweedle Dum
08. Love Sick
09. Rollin' And Tumblin' (Elmore James cover)
10. A Hard Rain's A-Gonna Fall
11. Highway 61 Revisited
12. Spirit On The Water
13. Thunder On The Mountain
14. Ballad Of A Thin Man
15. Like A Rolling Stone

Encore:
E1. All Along The Watchtower
E2. Forever Young

上海公演では多少曲目が変わり、「見張塔からずっと」や「激しい雨が降る」などが落ちて、代わりに「廃墟の街」などが演奏されている。
(北京公演のセットリスト、上海公演のセットリスト)

今の中国でディランのようなアーティストが公演を行うにはいろいろ制限があるようで、両者とも公には認めていないが演奏する曲目はあらかじめ検閲され認められたもののようである。
そして実際、中国公演前のセットリストとは異なるものになっている。

例えばあの「風に吹かれて」は演奏できなかったし、アイ・ウェイウェイを連想するような「ハリケーン」はもちろん不可、ましてや「マギーズ・ファーム」なんて絶対無理。

そして実際の公演でも、曲間のMCでディランが何か喋るのではないか、あるいはハプニング的に何か歌うのではないか、そんな自体に備えて公安当局が2000席を確保しているとか、かなり緊張した雰囲気でのコンサートでもあったようだ。

でも検閲をくぐり抜け Like A Rolling Stone 〜 All Along The Watchtower 〜 Forever Young と連発したディランは立派だと思う。まぁひいきの引き倒しだけど。

検閲しようにもこれらの曲には直接的な言葉は含まれていない。でもその歌詞が何を意味しているかはディランを聴く人にはよく判っているから。

たぶんディランなんか聴いたこともなかった検閲官には理解できなかったのだろうが、
「ライク・ア・ローリング・ストーン」は今のままでいいのかという中国の人々へのアジテーション、
「見張塔からずっと」はこれから来るだろう動乱の時代の予告、
そして最後の「Forever Young」は天安門広場に集った人々への讃歌。
あまりに明確なメッセージ。

問題はそれが2万人の中国人観客に届いたのだろうか・・
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